第5話までやってきました。
今回は二つの解剖案件が扱われていました。
一つは、甲田雅子(71)で脳梗塞を患い寝たきりだったという女性。
もう一つは、就寝中に窓ガラスが突き刺さり亡くなったとされる宍戸慶介という男性。
朝顔は娘のつぐみと一緒に祖父・浩之(柄本明)のいる仙ノ浦を訪れているところに、甲田雅子の解剖の連絡が入りました。
法医学者は、いつどこにいても相手が遺体や遺族なので、待った無しだし心が休まる時ってないんだろうなと感じました。
医者の話を聞くことはあっても法医学者と話した事が無いので、公私のすみわけ部分はとても興味深いく見ていました。
朝顔は、母親を東日本大震災で亡くしただけでなく遺体すら発見されていないという経験をしているので、解剖案件が入るといてもたってもいられないのですね。
「不詳の死にさせない」という信念を持つ朝顔は、無念にも亡くなった方やその遺族には、とっても心強い存在だろうと思います。
それにしても、母親の遺体を死後二日も放置していたなんて、咄嗟に奈々子を疑った丸屋の判断はプロだと感じました。
岩手県警のベテラン刑事・佐山(才勝)は、雅子の娘・奈々子の事を子供の頃から知っているので庇いたい気持ちは分かりますが、ここに私情を絡めては真相は見えてきませんし、亡くなった雅子も報われないと思います。
私情や感情を絡めてはいけないけれど、それでもどうしても湧き出てくるのが人間の感情なので、刑事も法医学者もとっても難しい判断を強いられる職業ですよね。
結局、雅子は自殺ということだったのですが、雅子の気持ちを想うと胸が張り裂けそうでした。
死因は睡眠薬の過剰摂取だったのですが、口の中に口内炎ができるほど無理やり飲んでいたようです。
自分の体が不自由で娘に負担をかけたくなくて、飲んだふりをした睡眠薬を吐き出しては貯めていたというのです。
これほどまでして死を選ぶその心境って悲し過ぎます。
意思のある人が思うように動けない、家族に負担を背負わせていると感じることがどれほど辛いか…
私の父親も脳梗塞を患い、そのせいで視野が狭くなり車の運転ができなくなりましたが、体は元気に動いています。
そんな父親には「いつまでも体を動かして筋肉を衰えさせないで」と思います。
自分が奈々子の立場だったら、日頃の自分の雅子への態度が母親を死に至らせてしまったと、悔やんでも悔やみきれません。
いつ自分の身内に起こるかもしれない介護問題、本当に「朝顔2」はそういうテーマを要所要所に挟んでくれるので、自分自信をふと立ち返ってみる機会にもなっています。
一方、藤堂(板尾創路)や光子(志田未来)がもう一つの遺体宍戸慶介の解剖をしていました。
放送を見ていてもうん?と疑問を持ちました。
強風で割れたガラスが刺さって死亡したということでしたが、失血死するほどってどれほどでしょうか。
すかさず平(時任三郎)は刑事の勘が働き、動き始めましたね。
宍戸の胸の傷に何かを感じ取ったようです。
やはり胸の傷はナイフで刺された跡だったようで、それも恋人の犯行だという…
平の勘は見事的中していました。
そして、何よりももう一人の家族、夫の桑原です。
最後に衝撃のシーンが流れ、頭が追い付きません。
朝顔の夫の桑原が田村聖奈(中村里帆)という女性に会っていたことです。
最後だったのでこれは後々尾を引く相手だろうと想像つきましたが、まさかその後に聖奈が拳銃で撃たれてしまうとは!
胸騒ぎがおさまらないラストで、続きが気になって気になって仕方ありません。
今から視聴する方は、第5話と第6話は続けて見るために時間を確保された方がいいですよ。