第5話のラストから桑原の窮地が続き、見ていても胸が苦しくなってきます。
続く第6話では、桑原が「田村聖奈を殺害した犯人は桐谷だ」と訴えていたのですが、桐谷の方が先に死亡していたというのです。
ミステリー小説顔負けの流れになってきました。
監察官の五十嵐(松角洋平)が朝顔に「丸屋を事件から外した。妻が夫のために記録を改ざんしないとも限らないし、銃の扱いに慣れていないし不意に手元がくるってしまったのでは?」と、厳しい言葉を向けました。
身内の朝顔からしてみたらうろたえて「はい」と答えるしかないと思うのですが、朝顔はまるで動じずに凛としていました。
「どんな結果になろうとも自分の解剖に私情を挟むことはない」と五十嵐に言い放ちました。
憎き嫌味な上司を成敗したような気分で、気持ちよかったですし清々しかったですね。
きっと私と同じように感じた視聴者は多かったと思います。
五十嵐監察官は、薄情で血も涙も無い人間だなと思いますが、これは捜査の基本なんですよね。
仕方ないことだと言い聞かせながら見ていましたが「朝顔に秘密にしてあったのは下心があったのじゃないか?」と言った時には、やはりこの人は嫌味満載だなと感じずにはいられませんでしたが。
話は戻って、この時点では朝顔も夫を救う術もない中とても強い女性だし、担当を外れることに了承したのは冷静な判断だなと関心しました。
朝顔の後任は光子(志田未来)になりましたが、茶子(山口智子)の配慮があり温情を感じました。
朝顔の理解者ですね。
後任の光子も徹底的に調べ、聖奈は撃たれた直後にも話したり動けるという論文を見つけたり、桐谷の尿中ミオグロビン値に注目し、真相に大きく近づきました。
この辺りは、かなり専門的で勉強にもなりました。
平も娘婿のことが気になり、しっかりと裏で動いてくれていました。
丸屋と沖田(藤原季節)たちも、証拠を見つけようと必死でした。
それが功を奏し、事件解決の手掛かりがつかめ光が見えて来た時は、ほっと安堵しました。
桑原に容疑がかかった5話のラストからの流れですが、それがたった数話なのに途方もなく長い時間でした。
そして、桑原の姉の忍もつぐみの心細さをフォローしたり、朝顔一家が誰からも愛されている様子がひしひし伝わってきて、周りに救われた桑原だとしみじみ感じました。
結局、桑原の証言は正しくて容疑者でなくなったのは万々歳だったのですが、桐谷が聖奈を殺害したという動機がもう少しどろどろしたものなのかと予想していましたが、割とさっぱりまとめられていました。
望月に逆らえず、言われるがまま拳銃を盗み彼女まで銃殺した桐谷とは一体どこまで弱虫なんでしょうか。
そして、望月は後輩にいとも簡単にこんな罪を犯させるなんて、ものすごいサイコパスだったのだなと。
まだ、裏には何かあったのか?とも勘ぐってしまいますが、一旦事件はひと段落したようでよかったと思います。
ただ…
桑原は、長野への異動を告げられてしまいました。
容疑が晴れて皆ほっとしていた矢先に、平は東北へ移住することになり、一家離散になってしまいます。
万木家のお茶の間は癒しだっただけに、これが最後なのかなと思うと寂しい気持ちでいっぱいになりました。
一旦、ここで「朝顔2」の第一章の幕が閉じられたのでしょうか。
続く第8話以降は、それぞれの地で活躍する万木家の様子が描かれるのか、気になります。