「朝顔」新春スペシャルでほっこり癒されたのも束の間でした。
スペシャル直後の放送・第10話では早速事件が起こっていましたね。
しかも、続けて二人の遺体が緊急で運ばれてきました。
桑原の聖奈射殺事件の時に、桑原の無実を晴らそうと同僚たちが必死にサポートしていましたが、今回は朝顔も同僚や後輩から愛されていることがひしひしと伝わるエピソードが軽くですが触れられていました。
緊急で運ばれてきた遺体で光子(志田未来)や絵美(平岩紙)が手分けをして解剖をし、高橋(中尾明慶)や藤堂(板尾創路)たちは徹夜をしないといけないという猫の手も借りたい状況だったのに、つぐみの面倒を見ないといけないからと、早々と朝顔を帰宅させていました。
本当に周囲から愛されている夫婦で、この夫婦に育てられているからこその癒しのつぐみなんでしょうね。
忙しく解剖に追われている中、次に感染症にかかった遺体・坂口拓海の遺体が運ばれてきました。
光子はうっかり解剖中にメスで自分の手を切ってしまいましたが、全く知識のない私はこんな些細な事が重大な事態に発展するとは驚きました。
死体からも感染リスクがあり、法医学者はそれに立ち向かっているというリアリティ満載の内容でした。
その後、光子の様子がおかしくなり朝顔が興雲大学病院で手当を受けさせたり、大学や保健所など関係各所へ連絡したり、大学側が今回の事故を公表したことでニュースになったりと、たかがメスで手を切ったでは済まされない一大事だったのです。
放送にあたって感染症の話題をタブーとするかという議論もあったようですが、私含め知識の無かった人にとっては、とてもためになる放送だったと思います。
そして、ショックだったのがいつもお利口でかわいらしく視聴者の癒しだったつぐみが、保育園で喧嘩をしてその理由を朝顔に話そうとしないというのです。
朝顔の仕事が原因で友達からいじめを受けたそうなのですが、こんなに小さい体で母親を気遣い一人で抱え込んでいたシーンでは、いたたまれない気持ちで涙が止まりませんでした。
桑原は4時間かけて駆けつけ、つぐみに「頑張っている人にひどい事を言うのは間違っている」と諭しました。
シンプルな言葉で説明する父親の姿にも感動してしまいました。
坂口の感染症というのは狂犬病だったのですが、いつ誰がどこで感染してもおかしくないですよね。
たまたま道を歩いていて狂犬病予防注射をしていない犬に嚙まれたら?
現に私は犬に噛まれた事があり、すぐさま病院へ行きました。
幸い大事には至りませんでしたが、噛まれてから10年経った今でもその傷跡は残っています。
それに「もしも感染していたら?」というあの時の不安は今でも忘れません。
第10話は全体を通して、家族が偏見にさらされたり、感染症は誰しもがかかるものというまっすぐに現実を見つめる内容だったと思いました。
幸い光子の陰性が確認されたので、最後はほっと見終えることができました。